店長コメント
心地のよい初夏の風が吹き抜ける。
海よりくねりと延びる一本道
白浜を見下ろす丘の上に
海の碧さよりもずーっと明るい
青い屋根の真っ白い壁のお家。
丸みを帯びた白い手すりの先から、
甘く柔らかな音色が奏でられている先は容易にわかる
思わずその旋律の先に首を振ると、
白いレースのカーテンが、風を抱き、
膨らんではんなりゆらりと、そよいでいた。
フっと流れた風にたなびき
その細やかな刺繍の施されたカーテンが翻り
グランドピアノと奏者の細い華奢な腕のシルエットが、
海からの揺らめく光の波に照らされ映された。
レンガ色のミディアムヘヤーと
白い肌は、薄薔薇色を刷いた磁器のように美しく、
淑やかさが遠目からも容易くわかる姿。
美しさに魅了され、引き込まれた視線を外せないのだ。
波の音しか聞こえないほど、胸が高鳴り
唾液が蒸発するのを感じるほど口が渇き高揚した。
そのどうしようもなく湧き上がる衝動を、
抑えなくては、と理性が促すのも利かず、
脚が、その光りの先に動き出していた、本能であろう。
白い小石の敷き詰められたアプローチと
セントオーガステンの緑色の芝生のコントラストが
眩し