アメリカ旅行日記〜LA5日目 :??風と沈黙の旅路

そしてこの日の締めくくりとなったのが、モニュメントバレー。
地平線まで続く赤茶けた大地と、広がる雲。
点在する奇岩のシルエットは、どこか神聖で、静かに語りかけてくるようでした。
ただ風が吹き、雲が流れ、岩が黙ってそこにある――そんな当たり前の自然が、こんなにも力強く感じられたのは、初めてかもしれません。
モニュメントバレーに来たら絶対見逃せないビューポイントのひとつ、それがここ Forrest Gump Point(フォレストガンプ・ポイント)。
モニュメントバレーに続く真っ直ぐに伸びた道がとても印象的で、トム・ハンクス主演のフォレストガンプという映画に出てきて一躍有名になった場所です。
モニュメントバレーを後にし、私たちは再び車に乗り込みました。
ここから向かうのは、この旅の中でも特に楽しみにしていた場所、グランドキャニオン・サウスリム。
赤茶けた大地を走り抜けること、約3時間。
陽が傾き、空がオレンジから藍へと変わっていくなか、車窓に映る景色は次第に静寂へと包まれていきます。
にぎやかだった日中の余韻が、少しずつ落ち着いて、心の中も穏やかに整っていくようでした。
そして、夜遅くにようやくたどり着いたのがヤバパイロッジ。
長い移動と自然の迫力に圧倒された一日を経て、静かに身体をベッドに沈めた瞬間、じんわりとした幸福感が広がっていきました。
明日、この旅のハイライトとも言える“グランドキャニオン”の全景を目にしたとき、自分は何を思うのだろう――
そんな小さな期待を胸に、眠りにつきました。