第六話『畳の上、音をたてて重なる肌』

畳の香り大好きな
白藤です。
一夜だけの、濃密な彼女
第六話『畳の上、音をたてて重なる肌』
障子の向こうから風鈴の音が響いていた。
襖を閉めると、そこはふたりだけの和室。
畳の香りと、肌に触れる涼しげな空気。
でも……
彼女の視線が絡んできた瞬間、
体温は急に上がりはじめた。
浴衣の裾がふわりと揺れて、
座布団に腰を下ろすと、
胸元がほどけてふわふわの乳房がこぼれ落ちる。
そのままうつ伏せになると、
腰の丸みにそって大きく持ち上がる尻
柔らかく、張りがあり、
触れると手のひらが吸い付いた。
「ゆっくり、ね」
囁くように言われて、
畳の上で彼女の身体をそっと仰向けにすると、
帯がほどけて肌が露わになっていく。
重なった唇から、舌がぬるりと伸びてきた。
深く、じっくりと絡め取るようなキスは、
暑さとは別の汗を滲ませる。
胸を撫で、乳首を舌で優しく転がすと、
「あっ…」と小さく喘ぐ声が漏れた。
畳の上に落ちる声、その響きすら艶めかしい。
脚を開くと、内腿がしっとり濡れていた。
奥に指をすべらせると、
ゆるく絡みついてくる中の熱が、
全身を迎え入れてくれる。
挿れた瞬間、
「あぁ…」と喉の奥から押し出される声。
ぎゅっと締めつける膣内に、
理性ごと引きずり込まれた。
動くたび、
巨尻が畳に押し付けられ、わずかに揺れる。
胸は肌と肌の間で跳ね、
畳の上でひとつになる音だけが響いていた。
果てたあと、
ふたりはぴたりと身体を重ねたまま、
天井の木目をぼんやり見上げていた。
けれど……
柔らかく沈むあの尻の感触が、
指先からまだ離れなかった。
*゜白藤