鯖と昆布と、私の冬

お正月の準備に、スーパーへ。
自動ドアが開いた瞬間、ずらりと並ぶ魚たち。
スーパーなのに、漁港の空気を少しだけ連れてきたような迫力に思わず胸が高鳴りました。笑

このお店は、鮮度の良さに加えて
お刺身・三枚おろしまで無料でしてくれるから
いつも開店前から長蛇の列ができる人気店。
昆布巻用の鯖を求めて
今日は開店30分前に到着したのに、すでにたくさんの人が並んでいて
“みんな同じ気持ちなんだなぁ”と
列の熱気に混ざりながら思わず微笑んでしまいました。
無事に新鮮な鯖をゲット。
その瞬間だけで、朝からご褒美をもらったような気分です。

昆布巻は、私にとって冬の大事な味。
昆布巻といっても、中に巻く魚は地域でさまざまですが
鹿児島では“鯖を巻く”のが当たり前。
子どもの頃から慣れ親しんだその味は
ひと口で、季節の匂いや、台所の湯気まで思い出させてくれます。

ただ、東京に来てからは
“これだ”と思える鯖に出会う機会が少なくなり
気づけば、昆布巻を作る回数も自然と減っていました。
でも
食べたいと思える食材に出会うと、気持ちの火はちゃんと灯る。
包丁を握る前から、もう心が弾んでいる自分がいました。
食べることって、身体だけじゃなく
気持ちまで動かしてくれるんだなぁと、あらためて。
今回は、自分用(持って帰る用)も含めてしっかり大量生産予定。笑
久々の昆布巻、きっとぺろりです。
選んで、作って、味わう。
その手間こそ、暮らしの温度。
今日も、季節の幸せを美味しくいただきます。
