【第160回】厳選! イチ推し特集
藪入りッて言葉知ってます?
昔(日本昔話とかの時代)、お店の奉公人とか嫁入りした娘が、1年のうち2日だけ故郷の親元に帰ることが許されたのが藪入り(ひとつは1月16日)なのだそうで。それ以外はずっと映画『千と千尋の神隠し』前半に出てきたような生活を送るんでしょ(奉公人部屋で雑魚寝、起きたらずっと働きまわって、ご飯はアレ、茶碗に盛った米と沢庵漬けだけ)? 現代人の感覚からしたら正気が保てなさそうですなあ。
……ん? 外国人研修生を呼び込む一次産業の現場が似たような問題になってる?
まあ、解らないでもないのです。一次産業で現在人を雇うほどの方々、彼らにとっては「アレが普通」なんですな。なんというか、自分がそうやって育ってきた、これが普通なんだと思ってる、的な。兄弟が多い家庭で育ったら鍋料理なんか闘争でしかないと思って生きているので、ひとりっ子で育った者と一緒に鍋を囲むと「文化の違い」にお互い驚く、的な。
ご老人たちに「時代が変わり、ルールが変わったのでやり方を変えてください」と説くか、伝統のやり方に従って平気な若者をあてがうか……難しいですなあ。
今どきの風俗嬢というのは、昔みたいに貧窮した家庭から無理やり連れられてきたみたいなことは無くなっているので、みなさま、気になさいませぬよう(本人の困窮から始めるパターンは無くもないですけど、おおむねは本人の意思なんですよ)。